オスの価値

管理釣り場オープンの準備のために、一時中断していた鮎の冷凍作業を今日から再開しました。

この時期の鮎はオスは黒くなり体表がザラザラして、商品価値がほぼなくなります。
当然、一般市場に出回ることはなく、甘露煮などの加工用に向けられます。
それに引き換え、通常の鮎よりもぐっと商品価値が高まるのが、この時期の抱卵したメスです。
いわゆる、子持ち鮎ですね。
冷凍鮎の価格として通常のものよりも2〜5割ほど高く販売されています。
それだけ需要があるということですね。

実際に夏のイベントで鮎の塩焼き販売を行っていますと、「子持ちをちょうだい」と言うお客様が多くいらっしゃいます。
早いときには、ゴールデンウィーク中にも言われたりします。
ただ、当場の場合はイベントでは冷凍鮎ではなく生鮎を使っているため、子持ちになるのは9月になってから。
それを伝えますと、一様に残念がられます。

逆に、ごくまれに「オスをちょうだい」と言う方もいるにはいます。
100人中2〜3人といったところでしょうか。

いずれにせよ、圧倒的にメスの人気が高いのです。
そんな訳で、この時期の冷凍作業は子持ち鮎を特A級品、オスをB級品として仕分けします。
子持ち鮎はサイズ分けした後1尾ずつ大切にビニール袋に入れて、オスは大小混みで1kgずつまとめて1袋に。
で、その後オスは、とある業務用アウトレット市場に安〜く出品されて、加工業者さんに購入されていきます。

人と鮎とは違うのですが、いつもこの時期この作業をしていると、男として何となく切なくなってくるんですよね〜(泣)